レビュー Eur J Pharm Biopharm. 2024年4月:197:114222. doi: 10.1016/j.ejpb.2024.114222. Epub 2024年2月20日
RNA-LNP送達とタンパク質発現の速度論
抽象的な
イオン化脂質を用いた脂質ナノ粒子(LNP)は、RNA、特にmRNAを細胞に送達する最先端の技術です。LNPは、核酸を効率的に封入し、免疫原性が低く、効率性が向上した、明確に定義されたコアシェル粒子です。LNPの構造と活性については多くのことが知られていますが、LNPの取り込み、細胞質への移行、タンパク質発現のタイミングについてはあまり注目されていません。しかし、LNPの動態は送達効率を決定する重要な要素です。したがって、LNPの多重カスケード経路に関する定量的な知見は、送達メカニズムの解明に重要です。本稿では、LNPの取り込み、mRNAの放出、タンパク質発現のタイミングに関する実験と理論モデルを概説します。LNP送達を一連の確率的輸送プロセスとして説明し、mRNAからタンパク質が翻訳される過程の数理モデルを概説します。時間分解顕微鏡法から得られた確率と数値をまとめます。具体的には、シングルセルアレイ(LISCA)を用いた生細胞イメージングにより、数千ものGFPレポーター遺伝子の発現経時変化をハイスループットで取得することが可能になります。これらのトレースから、mRNAの寿命、発現率、そして発現開始の分布が得られます。相関分析の結果、遺伝子発現効率とトランスフェクション開始時間の間に逆相関関係があることが明らかになりました。最後に、mRNA共発現やCRISPR/Cas遺伝子編集といった複数の核酸種の共送達において、mRNAの放出タイミングがなぜ重要なのかを考察します。
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